- ShinobuBigOcean
- 4月27日

便利な時代になりました。
書きなぐりのメモをAIに渡して、ラフな文章でも自分としてはそれが味だと思う部分を残して、ある程度ちゃんとした文章にしてくれるのは本当に楽。
明日仕事でも思いっきり映画見に行ける。良い時代です。
というわけで見てきました、ヘイル・メアリー。
Windowsの更新のおかげか、変換がアホになりすぎて、「ヘイル・メアリー」と出すだけでも3回変換かけました。マイクロソフトはマジで反省して。
私たちが必要としているのは、メアリーのようなちょっとお節介でちょっと気の利いたちょっとマシなマシーンです。
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# プロジェクト・ヘイルメアリー 感想
主人公と同じで、わけわからん状態から始まる。そこはまぁいいとして、オデッセイ(マーシャン)のように科学アドベンチャー的な展開になるのかと思いきや、蓋を開けてみればE.T.のような宇宙人とのファーストコンタクトとドキドキ共同作業がメインだった。
終始関係は睦まじく、喧嘩をするようなことはない。そんな調子でずーっとミドルテンションのまま話が続く。初見だからそれでも良いんだけど、見返すには少々長い。終盤は初代エイリアンのような「脱出してもまだ危機が終わらない」展開で、映画が終わって深く息をついた。あと、自分の映画鑑賞スタイル(座席の座り方)が酷いからに他ならないんだが、ケツが痛くなった。
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## マーシャン的なロジカルさを期待していたら、E.T.だった
原作がマーシャンと同じアンディ・ウィアーだったので、宇宙+孤独+科学的アプローチで乗り越えていくような話かと思っていた。観賞前にある程度そういう情報を耳にしていたから退屈することはなかったが、E.T.的なヒューマン・ミーツ・エイリアンがメインになっているぶん、マーシャン的なロジカルなサクセスが薄れて、少々煮え切らない印象は否めない。
宇宙人が出てくるという世界観の都合上、もう色々ととんでも理論でぶっ飛ばせてしまうわけだ。別に今何が起きているのか、どんな理屈なのかわからなくても楽しめるように作られてはいるが、中途半端にそういう描写を挟んでくるものだから、なんかこぉ、腑に落ちないというか、若干置いてけぼり感を食らってストーリー理解のノイズになった。たぶん脚本があまり良くなかったか、そもそも内容が映像化に向いていなかったのだと思う。活字媒体でじっくり展開を味わった方が楽しい作品だったんじゃないだろうか。
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## VFXは本当に素晴らしい

映像自体、特にVFXは文句なしに素晴らしかった。未知の惑星に来た感のある彩りとスケール感、2001年宇宙の旅のような冷徹なまでに現実的な宇宙空間での光と影の描写、結晶体などの幾何学的な模様が織り成す美しい世界、どれも見事だった。
AI時代になったからといって、あのクオリティをAIでポン出しできるほどにはまだなっていないと思う。自分があれを作れと言われても、改めてHoudiniとか勉強しないといけないわけで、やっぱり海外のVFXアーティストは素晴らしい。(根本的な基本給とか、政府の労働者に対する扱いとか、金の話でもあるわけだが。)

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## 往年の名作へのオマージュ、そして2001年宇宙の旅の圧倒的な影

随所に往年の名作宇宙作品へのオマージュ的要素があり、映像的には「お前、わかってるじゃないか」という安心感があった。2001年宇宙の旅のような宇宙空間での陰影の付け方、HALを彷彿とさせる機械音声のチョイス、初代エイリアンのように危機を脱してもなお次の危機が来るという一難去ってまた一難な展開。
ただ、言い換えると「未だに我々は2001年宇宙の旅の影響下で映画を作っている」とも感じてしまった。それほど2001年宇宙の旅は強大で完璧だったのだと、否が応でも意識させられる。惑星のスケール感などはCGIのおかげで2001年を超えていると思うが、そこもインターステラーの庇護のもとにあるように思えてしまう。

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## 宇宙遊泳が怖いと感じた、初めての体験
宇宙ものの映画には宇宙遊泳シーンがだいたいあるのだが、これまでは特に怖いと感じたことはなかった。しかしこの映画で初めて、宇宙遊泳が怖いと思えた。自分としては画期的な出来事だった。
作中で宇宙人ロッキーとのやり取りを経て、「彼らの概念では地球人の言う上が下で、下が上になる」という話が出てくる。この逆転がサブリミナル的に刷り込まれた状態で、宇宙空間を一望するカットが来る。対比物として宇宙船がカメラと宇宙空間の間に挟まれる構図なのだが、本来なら画面の上を「上」と認識するはずのところが、その逆転のおかげで「上」が「下」にも「下」が「上」にも感じられて、どこまで行っても空に落ちていくという錯覚を覚えた。
その直後にライアン・ゴズリングが命綱こそあれど宇宙空間でジタバタするものだから、「この状態で宇宙へ吹き飛ばされたら」という恐怖がリアルに迫ってきた。2001年宇宙の旅のような強烈な宇宙空間の陰影描写が、あの時代よりさらに鮮明に現実的に重なって、永遠に宇宙を彷徨う感覚を予感させられた。これは本当に自分にとって画期的な経験だった。
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## ライアン・ゴズリングの演技

こういった感覚を引き出すライアン・ゴズリングの演技は、本当に素晴らしいものだと思う。演技のことはよくわからないけれど、「観賞のノイズにならない」というのも俳優の一つの資質なんだろう。それでいてちゃんと視聴者の感情を映画に乗せられるというのは、なかなかできることじゃないのだと思う。
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## 人物相関に潤いがない
マーシャンに引き続き、登場人物は多くなく話には集中できる。ただ今回は、なんとなしにキレイどころが少なかった。ヒロインはいるにはいるが、おばちゃんだし。(ライアンもナイスミドルではあるが。)唯一の可愛いどころが宇宙人ロッキーという状況で、しかもロッキーには人間でいう「顔」がないから行動で感情を読み取っていかなければならないしで、見た目の華がマジで綺麗な宇宙描写だけになりかけているのが正直ちょっと残念。

ヒロインと主人公が良い感じなのかもよくわからないし、最終的にくっつくような展開もないので、まぁどうでもいいといえばどうでもいいが、あくまで仕事上の上司部下?パートナー?というドライな関係のままで、とにかく人物相関に潤いがない。強いて言うなら主人公とロッキーの関係がその役を担っているわけだが、ロッキーに至ってはほぼ石で乾いてやがる。
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## 終盤の盛り上がりと、それでもケツが痛い
終始ミドルテンポとは言ったものの、終盤には盛り上がりがある。そこでのロッキーの自己犠牲には本当に泣かされるし、さらなる災難が降りかかる展開は正に初代エイリアンのようで、この辺りは息もつけない。

……が、この辺りでいい加減長いぞ、とも思うわけで。この辺りでケツが痛い。とにかく風呂敷をたたみまくってみんなハッピーエンドに持っていこう感が不安の裏側に顔をのぞかせて、終盤は半ば消化試合になりつつあった。
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## 総評
**マーシャンにも、インターステラーにも、2001年宇宙の旅にも、エイリアンにも、E.T.にもなり損ねたバランス型映画。星3くらい。**
スパイダーバースの監督だけあって、ビジュアル面は文句なし。ただ、内容は活字で読んだ方が絶対楽しいやつだった。


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